『正法眼蔵』は「これが日本語か?」というコメントが井上ひさし著「道元の冒険」にある。水野著『『正法眼蔵』を読む人のために』には,「漢字で記されていたものを万人に親しみやすい言葉で表した」とあり,読み方の注意が書かれていて(巻の初めの文章に大切なことが書かれているとか,仏というのは妙法を単伝してきた者で我々とかけ離れた存在ではない),筋道の通った分かりやすい物であるということだ。しかし,注釈なしには我々には読み通せないだろう。私は「辧道話」を暗記するうちに言葉の中に豊かさが感じられるようになり,この本を読むことで少しずつ意味が確かめられた。『正法眼蔵』は,このようなよい注釈を手元において読むべきであり,そのようにしてこそ理解したことを日常の生活において実践できる。 |
このページの情報は 2006年12月25日16時43分 時点のものです。 |