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のめり込む前に物語は終わってしまった。50歳代の鈍くなったわたしが物語を堪能するには、もう少し長い方がよかったかもしれない。
「飛ぶ教室」とは不思議なタイトルだが、楳図かずおの「漂流教室」が時間を移動するように、この教室は空間を移動するらしい。それは劇中劇。文化祭の生徒企画である。でも、舞台のキルヒベルクのヨハン高等中学校自体が「トンデル学校」といえよう。学校間の抗争や先生たちの良き秘密、美談がギューッと詰まっていていっきに読めた。ただ、「子どもから大人まで読める」というのは違う。大人では遅すぎる。わたしには感情移入できる登場人物がひとりもいなかったのだ。現役の小中学生たちには大切な模範を示せる物語だ。茶化すことなく、真正面からこの物語が読めるようになってもらいたい。
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内田樹が影響を受けた本に「飛ぶ教室」を上げていたので
気になって、講談社文庫版を取り寄せてみましたが、これが読みにくい。
こりゃこまったなー話の流れがつかめんわい。と思って途中で投げ出して
しまいました。
そして、今回の光文社新訳古典文庫、期待しましたよ。
なんたって、今の言葉で翻訳しなおしたというではありませんか。
おかげさまで無事に読破することが出来ました。しかし、肝心の物語は
それほど心に響くものではありませんでした。
当時のドイツという時代背景を知っていれば、また違った読みもできるのかも知れませんが。
挫折しない古典ということで、星4つ。
次は「カラマーゾフ」に挑戦だ。