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悪くはないけれど,積極的にお薦めできる本ではない。
100席の落語のあらすじ集である。
念のために書いておけば,本書は立川志の輔の著書ではない。後付には「選・監修者:立川志の輔」とある。
落語を読んで楽しむというのを目的にするのであれば,あらすじを読んでもしかたがない。『立川談志遺言大全集』の1?9巻の「書いた落語傑作選」とか,ちくま文庫から出ている麻生芳伸『落語百選』(春夏秋冬)とか『古典落語 志ん生集』とか『古典落語 金馬・小円朝』とか,講談社学術文庫から出ている興津要『古典落語』『古典落語 続』とかを読んだほうがいい。
辞書代わりに題名とあらすじを確認するには,索引がないうえに,噺が50音順に並んでいないので,検索に不便だ。東大落語研究会『落語事典』を中古でなるべく安価に買うか,立川志らく『志らくの落語二四八席辞事典』を買ったほうが,あとあとまで使える。
蛇足だけれど,なぜ「粗忽長屋」を「主観長屋」と書いてあるのだろう。「粗忽長屋」は粗忽者の話ではなく,主観の強すぎる人間がテーマだと考えたのは立川談志であるが,家元自身は「書いた落語傑作選」でも「粗忽長屋」とそのままのタイトルにしてある。入門書にしては変化球すぎる気がする。
落語の入門用に良い,と評判のようだけれど,入門し終わったらもう読まなくなってしまう本だと思う。それなら,何度でも読み返して楽しめる本で入門したらいいのではないか。たとえば,立川志らく『全身落語家読本』など良著だと思う。
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古典=古いという固定観念を払拭してくれる一冊です。
落語に登場する人物はどれも現代人に通じる心があります。昔の人間の方が心豊かに生きていたかもしれないとも思えます。
というのは、‘お笑い’は人の欠点をダシにして観衆を笑わせる傾向がありますが、古典落語はあっても微笑ましい程度。
シモネタもあります。今のような過ぎた表現はありません。品位が保たれていて、面白いのです。
私は、自分の首を提灯代わりにするお話が特にうけました。
一読を薦めます。
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えー、こんなにたくさん話があるんだーというのが実感。いかに普段知らないか、聞いていないか、テレビやラジオでやっていたのは氷山の一角だったのねと思い知らされた。ごくごく短くまとめられているので読み易く、かえって詳しい内容が知りたくなり、きっちり一席聞いてみたいなあという思いに駆られた。(近所のコミュニティセンターでやっている若手のワンコイン寄席にも興味が持てるようになった)
特に公の前では話さずに、個人的に呼ばれた席でだけ披露された「つやばなし(艶話)」があったなんて、全然知らなかったので、昔のお偉い人はそういう楽しみ方もしたのかとびっくり。古典落語って難しいんでしょうという思い込みがとれて、江戸時代の人のしたたかな笑いが羨ましい半分憧れる半分になった。
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やはり あのマルチな才能を持つ
立川志の輔氏が書いた本ということで納得。
落語を私みたいな ど素人に知ってほしいということだ考え更に納得。
一遍、一遍が両開きで見やすい。
私は、声に出して読みました。ボケにもいいかな?
そして 本当の古典落語聞きたくなった自分がいたことに納得。
☆4つは 自分の勉強不足にてです。
なんら 立川志の輔師匠に悪意、手抜かり、不足はないと考える!
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いろいろな内容が紹介されていて楽しいが、やはり本物を聞きたいと感じる。
どうオリジナルを料理して想像力をかきたててくれるのか見たい気がする。
短い文章でまとめてあるので、話の仕込みというか話術で本題まで引き込むというのが、もうひとつ感じさせてほしかった。
100話全部紹介するとページ数が増えるので、私みたいな落語初心者には好都合かな。