オススメ度 |
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三百という選び方は、多すぎない、少なすぎない、適量かと思う。
「香餌の下に必ず死魚あり」…餌に釣られて身を滅ぼすほうは、現代でもひんぴんと起こっている。被害を免れるためには、せめて餌の中身を慎重に吟味してかかりたい。
「古今の勝敗はおおむね一誤に因るのみ」…古来、戦いの勝敗を分けたのは、ほとんどがたった一回の判断ミスによるものだった。代表的兵法書「李衛公問対」に出ている。
「機械あれば必ず機事あり、機事あれば必ず機心あり」…なまじ効率のよい仕掛が使われるようになると、たくらみごとが起こってくる。そのあげく心までそれに振りまわされて企みをめぐらすようになる。文明の利器が必ずしも人の心まで豊かにはしない。
「利を見ては義を思う」…厳しくても苦しくても、人間して当然守らなければならない正しい道を守らなければならない。そうすれば仮に失敗しても、再起の芽も出て来るであろう。
一句一頁の解説。丁寧に実例を挙げながら分かり易く述べている。ここではその要点のみを抜き出しておいた。